以前の記事で、フリルレタスの水耕栽培の始め方を紹介しました。

その後、種まきから2週間ほど経ち、根が育ってきた苗を水耕栽培容器に定植しました。肥料には微粉ハイポネックスを使用しています。
この記事では、フリルレタスの苗を水耕栽培容器に定植した実際の手順について写真を交えながら紹介します。併せて、やってみて気づいた失敗しやすいポイントやその対策についてもまとめました。
これから水耕栽培を始めたい方や、定植でつまずいている方の参考になればうれしいです。
今回使用した材料について
まずは、今回の定植で使用した材料を一覧でまとめます。
- フリルレタスの苗(種まきから15日経過。根の長さは約6cm)
- 自作の水耕栽培容器
- 微粉ハイポネックス
- ハイドロボール(ダイソーで購入)
それぞれについて、簡単に紹介していきます。
苗は、4月11日の種まきから15日後(4月26日)のものです。


根は、培地からおよそ5cmほど伸びていました。培地に埋まっている分を1cmとして実際の長さは6cmくらい、定植には良いタイミングと判断しました。
気になっているのは、発芽したときの光量不足で徒長していること。徒長はやり直した方がいいみたいですが、初めてなのでダメ元でやってみることにしました。
容器は、自作した水耕栽培容器を使用しています。市販品ではなく、手持ちの材料で作ったシンプルなものです。作り方についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、気になる方は参考にしてみてください。

肥料には、家庭菜園でも定番の微粉ハイポネックスを使用しました。水に溶かして使えるタイプで扱いやすく、水耕栽培でも手軽に使えるのがメリットです。

ハイドロボールは、培地とポットの隙間を埋めるために使用しました。

今回はダイソーで購入した中粒のものを使っています。隙間を埋めることで苗が安定するだけでなく、水面に光が当たるのを防ぐ効果もあり藻の発生対策としても有効です。
育成環境としては室内で管理し南向きの窓際に設置しました。特別な設備は使っていません。
このように、初心者でも再現しやすいシンプルな構成で定植を行いました。次の章では、実際の定植手順について詳しく紹介していきます。
フリルレタスの定植手順【写真付き】
ここからは、実際に行ったフリルレタスの定植手順を順番に紹介していきます。作業自体はシンプルですが、いくつか気を付けておきたいポイントも含めて解説します。
容器の準備(液肥作り)
まずは容器側の準備として容器に水を入れ、そこに微粉ハイポネックスを溶かして液肥を作ります。

ここで気を付けておきたいポイントが2つあります。「水位」と「液肥濃度」です。
空気層ができるように水位を調整
水耕栽培では「根=常に水に浸けるもの」と思いがちですが、実は根も呼吸をしています。そのため、すべての根を水に沈めてしまうと酸素不足になり、根腐れの原因になることがあります。
そこで下のイラストのように、あえて根の一部が空気に触れる層(エアギャップ)をつくります。

空気層の厚さは、植物のサイズによっても異なるようですが、基本的には約2〜3cmを維持するようです。
今回のケースでは、容器に2.5リットルほど水を入れるとポットの底から大体1.5cmくらいのところに水面がきました。培地の分を1cmとすれば、空気層は2.5cm確保できています。とりあえず、これでいくことにしました。
肥料を投入(最初はやや薄めがよい)
水をいれたら、その量に合わせて微粉ハイポネックスを投入します。
私は、箱の裏に書いてある1000倍の濃度で始めました。

しかし実際には、濃度は規定よりやや薄めからスタートするのが良いみたいです。特に定植直後の苗はまだ環境に慣れていないため、いきなり濃い肥料を与えると負担になることがあります。
今回は規定の濃度で始めてしまいましたが、次からは薄めの濃度でスタートして様子を見ながら徐々に濃くしていくやり方にしたいと思います。
肥料を入れたら軽くかき混ぜて全体を均一にして、最後にフタを被せます。
苗を入れたポットを容器に設置
次は苗をセットしたポットを用意します。
実際の作業としては、培地を軽く持ち、そのままポットに差し込むだけです。容器製作のときにポットの先端部分はカットしておいたので、培地を入れる際に根をスムーズに外へ出すことができます。

苗をセットしたら、そのままポットを容器のフタに開けた穴に差し込む。これを繰り返してすべての穴にポットを設置します。

ハイドロボールを使って隙間を埋める
このままだと培地とポットの間に隙間が空いているので、ハイドロボール(中粒)を入れて隙間を埋めます。

以上が完了したら、容器を日当たりのよい場所に設置します。

以上でフリルレタスの定植作業は完了です。作業自体はシンプルで、ポイントを押さえれば初心者でも問題なく進められると思います。
ただ、実際に容器を設置して運用を始めてみると、作業中には気づかなかった細かい点や「ここは改善した方がいいかもしれない」と感じるポイントも見えてきました。それについては次で紹介します。
実際に設置してみて気づいたポイント
今回の定植後、実際に使ってみて分かった気づきや改善したいポイントは次のとおりです。
まぶしさ問題
水耕栽培容器を実際に設置してみて気づいたのが「まぶしさ」です。
今回の容器は光量確保の目的でフタにアルミテープを貼っていたのですが、これが予想以上に光を反射し、日が当たると直視できないくらいまぶしく感じました。
特に室内で管理している場合、照明や自然光が反射してしまい、作業時や観察時にかなり気になります。場合によっては目にも負担がかかりそうです。
対策としては、反射をやわらげるためにアルミテープ表面をサンドペーパーなどでこすってマット(艶消し)加工してみようと思っています。完全に反射をなくすのではなく、適度に拡散させるイメージです。いっそのこと、日当たりの良い場所を確保できるならアルミテープは貼らなくても大丈夫かもしれません。
光量アップを狙った工夫ではありましたが、実際に運用してみると別の課題も見えてくるものだと感じました。
ハイドロボールで遮光は不十分かも
今回、培地とポットの隙間を埋めるためにハイドロボール(中粒)を使いましたが、ボールの隙間から多少光が入ってしまいます。

水耕栽培では、水面に光が当たると藻が発生しやすくなるため、本来であればしっかり遮光するのがおすすめです。
小粒のハイドロボールもありますが、ポットの底に穴を開けているため、小さい粒をそのまま入れると底から落ちてしまいそうです。紙のフィルターなどを併用すれば上手くいくかもしれません。
より確実に対策するなら、ポットの上部を覆うフタをプラダンなどで自作してしまうのが良さそうです。これなら光の侵入をかなり防ぐことができますが、ちょっと面倒かも…。今回は手軽さを優先して、ハイドロボールで様子を見ることにしました。
まずはこの状態で運用してみて、もし藻が発生するようであれば、改めて遮光対策を強化しようと思います。
今後の展開|ラズパイ5と連携した水耕栽培×IoTにも挑戦
今回の水耕栽培は、まずはシンプルな構成でスタートしてみました。
今後はもう一歩踏み込んで、「水耕栽培×IoT」の実験もやってみたいと考えています。当ブログはもともとITや電子工作を中心に扱っており、このようなミニPCも組み立てました。

これを使ってサーバーを構築し、今回の水耕栽培と連携させることで、より実用的な内容に発展させていけるのではないかと思います。
具体的には、環境データをセンサーで取得し、それらをサーバーに集約して記録・可視化する仕組みを作っていけたらと思っています。さらに、条件に応じてポンプや照明を制御するなど、自動化にも少しずつチャレンジしていけたら面白そうです。
まずは、今回定植したフリルレタスの成長を観察しながらシステムを考えていく予定です。準備が整い次第、具体的な構成について別の記事で詳しく紹介していきます。
まとめ
以上、フリルレタスの苗を水耕栽培容器に定植する手順を実際の作業ベースで紹介しました。
作業自体はシンプルで、苗をポットにセットして容器に設置するだけですが、うまく育てるためには以下のようなポイントがあると感じました。
- 水位をポットの底から少し下げて、空気層を確保すること
- 液肥は最初は薄めからスタートすること
- 光対策(遮光や反射)も意外と重要であること
これから水耕栽培を始める方や、定植で迷っている方の参考になればうれしいです。今後も経過観察し、今回気づいた課題を改善ポイントとして引き続き検証していきたいと思います。
